閑吟集 〇〇四/三一一 閑吟集4
木の芽春雨降るとても 木の芽春雨降るとても なほ消え難きこの野辺の 雪の下なる若菜をば 今幾日ありて摘ままし 春立つと言ふばかりにや三吉野の 山も霞みて白雪の 消えし跡こそ道となれ 消えし跡こそ道となれ
閑吟集(全三一一首)を毎日ひとつづつアップしてます。
毎回即興にてご容赦。
中世のいきいきとした歌謡集「閑吟集」は、相手を想わずにはいられない人間の機微、人生の真髄を突くひと言、そのおおらかさについ笑みがこぼれるおちゃめで色っぽい歌まで、多様性に富んだ歌が並んでおり、書いていて楽しいです。(田坂州代)