閑吟集 〇二九/三一一 閑吟集48
西楼に月落ちて 花の間(あいだ)も添ひ果てぬ 契りじ薄き燈火(ともしび)の 残りて焦がるる 影恥づかしき我が身かな
閑吟集(全三一一首)を毎日ひとつづつアップしてます。
毎回即興にてご容赦。
中世のいきいきとした歌謡集「閑吟集」は、相手を想わずにはいられない人間の機微、人生の真髄を突くひと言、そのおおらかさについ笑みがこぼれるおちゃめで色っぽい歌まで、多様性に富んだ歌が並んでおり、書いていて楽しいです。(田坂州代)
神ぞ知るらん春日野の 奈良の都に年を経て 盛りふけゆく八重桜 盛りふけゆく八重桜 散ればぞさそふ誘へばぞ 散るは程なく露の身の 風を待つ間の程ばかり 憂きこと繁くなくもがな 憂きこと繁くなくもがな