閑吟集 二七九/三一一 閑吟集279 また待つ宵の 更け行く鐘の声聞けば 飽かぬ別れの鳥は物かはと詠ぜしも 恋路の便りの 音(おと)づれの声と聞くものを
閑吟集(全三一一首)をひとつづつアップしてます。 毎回即興にてご容赦。
中世のいきいきとした歌謡集「閑吟集」は、相手を想わずにはいられない人間の機微、人生の真髄を突くひと言、そのおおらかさについ笑みがこぼれるおちゃめで色っぽい歌まで、多様性に富んだ歌が並んでおり、書いていて楽しいです。(田坂州代)