閑吟集 二六〇/三一一 閑吟集260
信夫(しのぶ)の里に置く露も 我らが袖の行方(ゆくえ)ぞと思へども 色には出でじとばかりを 色には出でじとばかりを 心一つに君をのみ 思ひ越路の海山の 隔ては千里(ちさと)の外(ほか)なりとも 人の心の変らずは また帰り来(こ)む帰る山の 秋の夕べの憂き旅も子に添はばかくは辛からじ
閑吟集(全三一一首)をひとつづつアップしてます。
毎回即興にてご容赦。
中世のいきいきとした歌謡集「閑吟集」は、相手を想わずにはいられない人間の機微、人生の真髄を突くひと言、そのおおらかさについ笑みがこぼれるおちゃめで色っぽい歌まで、多様性に富んだ歌が並んでおり、書いていて楽しいです。(田坂州代)
閑吟集 二六〇/三一一 閑吟集260
信夫(しのぶ)の里に置く露も 我らが袖の行方(ゆくえ)ぞと思へども 色には出でじとばかりを 色には出でじとばかりを 心一つに君をのみ 思ひ越路の海山の 隔ては千里(ちさと)の外(ほか)なりとも 人の心の変らずは また帰り来(こ)む帰る山の 秋の夕べの憂き旅も子に添はばかくは辛からじ